カンタータ第６１番 いざ来たれ、異邦人の救い主よ Nun komm, der Heiden Heiland
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Nun komm, der Heiden Heiland, Der Jungfrauen Kind erkannt, Des sich wundert alle Welt, Gott solch Geburt ihm bestellt. |
いざ来たれ、異邦人の救い主よ 処女の子と知られる者よ 人々よ驚け 神がこのような出生を命じたことを |
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Der Heiland ist gekommen, Hat unser armes Fleisch und Blut An sich genommen Und nimmet uns zu Blutsverwandten an. O allerhochstes Gut, Was hast du nicht an uns getan ? Was tust du nicht Noch taglich an den Deinen ? Du kommst und lasst dein Licht Mit vollem Segen scheinen. |
救い主がおいでになり われらの卑しい肉と血を おのが身にお取りになった かくて、われらを血縁と思しめす ああ、最高の宝よ あなたがこれまで我らに何をしなかったと言うでしょう いまも日々、あなたは あなたの縁者の為に何をしていないと言うでしょう あなたは来て、あなたの光を 祝福とともに輝かせているではありませんか |
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Komm, Jesu, komm zu deiner Kirche Und gib ein selig neues Jahr ! Befordre deines Namens Ehre, Erhalte die gesunde Lehre Und segne Kanzel und Altar ! |
来たれ、イエスよ、あなたの教会に そして、喜ばしき新年をお授け下さい あなたの名の栄光を高め 健全な教えを保ち 祭壇に祝福を垂れて下さい |
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Siehe, ich stehe vor der Tur und klopfe an. So jemand meine Stimme horen wird und die Tur auftun, zu dem werde ich eingehen und das Abendmahl mit ihm halten und er mit mir. |
「見よ、わたしは外に立って、扉を叩く。 誰でもわが声に応えて扉を開けるなら、 わたしは中に入って彼と食をともにし、 彼もまたわたしと食をともにするであろう」 （ヨハネ黙示録、３−２０） |
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Offne dich, mein ganzes Herze, Jesus kommt und ziehet ein. Bin ich gleich nur Staub und Erde, Will er mich doch nicht verschmahn, Seine Lust an mir zu sehn, Dass ich seine Wohnung werde. O wie selig werd ich sein ! |
ひらけ、私の心よ、心の扉をひらけ イエスが来て、お入りになるのだ たとえ私が塵芥に過ぎなくても 彼は私をおろそかにせず 私に会うことを喜び 私を住まいとなさるのだ なんと私は幸せなのだろう （フィリップ・ニコライ作、顕現節用コラール、1599） |
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Amen, amen ! Komm, du schone Freudenkrone, bleib nicht lange ! Deiner wart ich mit Verlangen. |
アーメン、アーメン！ 来たれ、うるわしき喜びの王冠、はやく来たれ 私はあなたを心からお待ちしている |
バッハの教会カンタータ中、もっとも紅涙を絞り、感動を呼び、老いた頭にも雷を落として猛省を促す名曲中の名曲です。特に、第五楽章のソプラノ・アリアは、涙なくしては聴けない宗教的旋律です。日本人にこの心があれば、いったん乞食の絶えた８０年代のその後に、うって変わってホームレスの大群落を見る事はなかったと思います。
短く紹介しましたが、第四楽章の冒頭の「トン、トン……」という音は、キリストが扉を叩く音であると説明書には書いてあります。
歌詞のフィリップ・ニコライという人は、マルティン・ルターや、聖書そのものとともに、カンタータに多く取り上げられている人です。この人の関わった曲は、不思議と名曲になります。
ちょこっとだけ、試聴できます。（リヒター版）
第一楽章、冒頭。