南京への道
本多勝一、朝日新聞社、1987、
1937. 7/ 7 日中戦争
8/23 第二次上海事変、百万近い日中の死者。
11/ 5 陸軍百万、杭州に上陸。
火野葦平、土と兵隊、麦と兵隊。杭州湾上陸直後から捕虜の虐殺。
杭州湾岸、金山衛の町に三光作戦の碑。
山陽公社、殺害351、強姦120、放火1146。
羅ｼ脛公社、殺害2244、放火10908、貧農が営々としてようやく手に入れた
家や家財への執着は非常なもので、それへの未練が命を落とすもとになった。
11/10 上海制圧、石川達三、生きている兵隊。
11/20 蘇州、民間人の大量虐殺、虐殺の家。日本鬼による略奪、強姦めあて
の散策、若姑娘はいないか。女に逃げられると放火。
11/22 無錫占拠、小集落・南前頭では三九人を虐殺、うち若い女二名を輪姦、
弄んで殺す。許巷では四十人。蘇州から無錫までの道、死体だらけ。
11/29 常州占領、略奪、放火、強姦に狂奔。死者四千、放火九千。
句容、茅山、天王にて虐殺悪化、白兎鎮近くの村、八十人を虐殺、若い男は軍
用犬の餌。骨だけの妙な死体。
12/ 8 鎮江、三八鎮のうち三五が焼失、12と13の少女を連日レイプ、隠すと
暴行。現場を見た青年、自殺。
「潮」一九七一年七月号、百人の証言と告白より以下。
妊娠している婦人を全裸にして刀で刃傷、木の間に女の両手両足をゆわえて子
宮に手ｵ留弾をさして爆発。興味本位で、得意気に。（元軍曹Ｔ）
部落の女達が地下に隠れていた、兵達は我先に。終えると小屋に閉じ込めて放
火、焼殺。（元軍曹Ａ）
蘇州では男女とも裸にして行列、男は水没させて射殺。（班長Ｋ夫人）
女ひとりに兵十五から二十人、憲兵にばれると軍法会議にかけられるので、強
姦したあと必ず殺す。ただし、憲兵は不在。（従軍記者、小俣行男「侵掠」）
強盗強姦は常識、五、六人はやった。（小平義雄、1971.8「新評」）
1937.11/30、東京日々新聞朝刊「百人斬り競争！ 両少尉、早くも八十人」
無錫、常州間にて、向井、野田。12/ 4で二報、12/ 6で三報。「百人斬り、大接
戦、勇壮、向井、野田両少尉」 野田氏、故郷の小学校で内幕を披露。
1937.12/13、日々朝刊「百人斬り、超記録、向井106-105野田、両少尉さらに
延長戦」
ｼ栗水、魔王小川による据え物十四人斬り。
鵜野晋太郎元中尉、九人斬首、日本刀怨恨譜、本多勝一「ペンの陰謀」中。
12/13 南京陥落、朝日、読売、「大殲滅戦展開さる」
長勇ﾁｮｳｲｻﾑ中佐、逃げる民間人に機関銃を発射。
中島師団長日記、上層からの指示による虐殺。
1938.1/5号、アサヒグラフ、12/16日撮影、14777名の捕虜、翌17日、南京すぐ
北、幕府山の麓で13500人、虐殺。元下士官の証言。
江東門の運河、千というより万単位の死体の上に戸板が敷かれて死体橋となっ
ていた。
万人坑、太平門外の東西にふたつ、梅花山にひとつ、合わせて三つ。このほか、
長江や運河に埋めたのを入れれば、大変な数。
中華門、雨花台にも死体の山。
死体処理の少年の証言、女性の死体は特にひどい。ある女性は両手両足をひろ
げてベッドに縛られ、局部にサイダーの壜を深く刺されて被殺。
九華山の麓、万単位の死体。烏龍ｼ單、池が死体で埋まる。
3/12、馬山での住民虐殺、千五百人。
白陽の村、日本兵五人が十四の少女を拉致、立ち上がる村人、復讐への復讐で
七十数名が一斉射撃で殺害。
向井、野田両名は、蒋介石政権下の南京裁判で死刑。山本七平著、わたしの中
の日本軍、は嘘が多い。
寸評
戦争とはこういう物、南京大虐殺のみならず、上海大虐殺、杭州大虐殺、
無錫大虐殺、すべて事実。死体で池を埋め、山を築き、川をせき止めた。為に翌
年の上海蟹は大豊漁だったという。南京大虐殺は無かった等というのは、国家に
対する反逆行為。自衛隊の悪口を言ったり、女性の時代などと軟弱な事を言って
いると、外国兵によって国土と国民が蹂躙されるといういい見本。防衛を怠らず、
興業に勤めるべし。