日本大暴落

  日高義樹、学習研究社、1994、


 衛星打ち上げ、GEウェルチ会長のNHKに対する強気。
 クラウゼヴィッツ。戦争とは、敵を強制して我々の意志を遂行させる為に用い られる暴力行為である。

国連は架空の存在。
 ブトロス・ガリ事務総長、英留学が普通のエジプトで、仏留学をした変わり者。 本国ではお払い箱のつもりで国連大使にした。それを、アメリカ嫌いのミッテラ ンが事務総長に推薦。
 ガリの権謀術数、国連の財布として日本を利用したい。明石国連次長をクビ、 カンボジア問題の責任者に据え、日本政府が資金と平和維持軍を送らねばならな い立場に追い込んだ。この試みは成功、明石は全力をあげて奔走、政府から膨大 な援助引き出しに成功。日本びいきの振りをして、日本人を要職に就けないガリ。
 ガリにそっぽを向くクリントン。ホワイトハウスは国連と日本の連合体制樹立 と見ている。建前に国連を利用するアメリカも悪い。日本は国連を神様のように 思っているが、予算喰いの今様貴族でしかない。

 クリントンは片肺政権、ハイチ、ベトナム問題でのカーター元大統領の活躍。 クリントン批判で株を上げたダン・クェール。宗教、保守、健全な家族制度を求 める一般国民。
 アメリカは中国を過小評価、軍事費削減で日米安保は無意味。
 大西洋に第一艦隊、地中海に第六艦隊、東太平洋に第二艦隊、西太平洋に第七 艦隊。横須賀インデペンデンス、佐世保ベラウッド。

ドイツのインフレ
 1919.1/、1$=8.9m。 三年後、=191.8m。 四年後、=17972m。 その 年の暮れ、=四兆二千億マルク。
 アメリカ、35$で1トロイオンスの金。
 日本の高齢化が進むと、貯蓄が少なくなる。ずっと先の話、毎月百億ドルの貿 易黒字。

官僚の限界を示す関西新空港。
 一兆四千億円、設計はフランス、屋根材はイギリスから特注。経費はインフレ で吸収との見通し。今時の国際通貨体制の中では無理。
 フライトアテンダントから腫れ物に触るようなサービスを受ける初老の老人。 運輸省を辞めたばかりの高官で、退職した運輸官僚の為のワシントンの施設を見 る為にやって来た。天下り規制による。前任者も、二年間ワシントンの所長を勤 めた後、成田空港公団総裁に就任している。
 油圧ポンプで地面を持ち上げなければならない関空。


寸評
 インテリは無欲という幻想は捨てた方が良いですね。ガリと言い、明石と言い、吸血鬼そのものですよ。
 インテリ=利権に群がるダニ、それが正しい見方です。




日本を撃つ(対談集)

  谷沢永一、講談社、1990、


 日高義樹の項
 NHKワシントン特派員

 八七年、東芝ココム違反事件、ペンタゴン親イスラエル派リチャード・パール 次官補とその部下男女二名による。先年、東芝はアラブによるイスラエル・ボイ コットに乗った事への報復。ただし、ペンタゴンの主流はドイツ。
 日本の大手銀行、東欧融資でペンタゴンとCIAに弱み。

 イ・イ戦争、イラン対サウジ、クウェート、イラク。
 八五年、サウジが値下げ、一バレル九ドル、イランの石油収入は三分の一。
 テキサス、オクラホマ、ルイジアナは一バレル二十ドルでないと不可。
 八六年、イラクの軍事情報をイランに提供。
 八六年八月、サウジ減産、バレル十二、三ドル。イラク空軍大暴れ。
 パーレビの遺産、未完成ミサイル七百機の部品を提供、イランの巻き返し。バ レル二十ドル。米、ペルシヤ湾に海軍派遣。
 1987.10/19大暴落までのインフレ懸念、これは原油値上がりによるもの。

 ロビイストは議会に入らない政治家。
 情報はアクションのカス。この辺り、情報が明日を左右する日本と大違い。

 レーガン人気、大統領就任早々の航空管制官スト、新人と軍隊で対応。

 西ドイツの労働者は日本の半分で時間は七割、すなわち労働時間三分の一で同 じGNP、貿易黒字。日本は余剰人員が多い上、余分な仕事をしている。


寸評
 テレビ東京が頑張っている。




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